2021年07月10日

栃木県中央公園調査報告

梅雨の合間の晴れ間。
初夏の日差しに木々の葉も眩く輝いていました。
日本庭園の片隅ではヤマユリが立派な花を付けていました。

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  (緑の木々に囲まれて輝くヤマユリの花)

今年の繁殖期は、早くも終盤へ。
今朝は、天気が良いせいか公園のあちこちからシジュウカラの鳴き声が…。
だいぶ大きくなったヒナを連れた家族群が葉陰でしきりに羽繕い。
まだ独り立ちしていないことから2回目の繁殖のヒナのようです。

沈床池では先週現れたカルガモのヒナが体を寄せ合って一休み中。
先週と同じ4羽に参加者の皆さんも一安心です。
愛らしい姿にウォーキング中の人たちも足を止めて見入っていました。

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     (体を寄せ合うカルガモのヒナたち)

ただ、この公園では一昨年までは複数の家族群が見られていました。
しかし昨年からは1家族がやっとです。
今年はこのヒナたちが初めてです。
カルガモの繫殖数の減少が気になります。

さらに、ササゴイも繁殖つがい数がここ数年減少中です。
結局、今年は4つがいのようです。
一時の12つがいに比べるとやや寂しい数です。

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  (大池の岩から水面をのぞき込むササゴイの幼鳥)

それでも現在まで3巣から少なくとも11羽のヒナが巣立ちました。
さらに、遅く産卵した巣もヒナがふ化したようです。
巣の下の歩道に水色の卵殻が落ちていました。

ほかにも騒々しく鳴きながら親鳥に餌乞いをするハシブトガラスやムクドリのヒナたち。
上空を飛び交うツバメの群れには若鳥の姿も。
今年も順調にヒナたちが巣立っているようです。

記録種数:19種 記録個体数:95羽
参加者:5名
次回は、7月17日午前6時30分からです。担当:BR平野





posted by ばーりさ at 15:10| みにクル報告(宇都宮)

2021年05月15日

栃木県立中央公園調査報告

早くも5月中旬。
騒々しく鳴き騒いでいるのは留鳥のエナガとシジュウカラ。
4月に巣立ちしたエナガの幼鳥はもう親鳥と同じ大きさです。
少なくとも12羽の幼鳥と成鳥4羽。
どうやら2家族の群れのようです。

さらにシジュウカラも巣立ちビナを連れていました。
こちらは巣立ちして日が浅いようです。
ヒナの尾の長さは3pほど。
口を大きく開けてしきりに親鳥にアピール。
今朝は公園の2か所でヒナ連れが見られました。

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   (枝で休むシジュウカラの巣立ちビナ)

植込みの地上でごそごそしているのはムクドリたち。
彼らも子育てに大忙しです。
地上を休みなく動き回っては虫やミミズを集めていました。
まだ巣内育雛中のようです。
公園に彼らの巣立ちビナが現れるのはもう少しあとです。

一方、夏鳥のササゴイはまだ巣造り中です。
ケヤキの高い枝に巣材を運んでいました。
脚の赤い雄が折り取った枝をくわえて雌のところへ。
雌が受け取って巣に差し込んでいました。

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    (巣造り中のササゴイのつがい)

一時は12つがいまで増加したササゴイ。
しかし、今年はやっと3つがいが営巣中です。
このあとまだ新たなつがいが飛来すると良いのですが…。

先週まで公園で囀りが聞かれていたキビタキやセンダイムシクイ。
今朝はまったく聞かれません。
しかし、まだ渡り途中の鳥たちもいるようです。
遠くでアオバトの独特の囀りが聞こえてきました。
渡り途中のアカハラ2羽はツリーと鳴き交わしながら飛び回っていました。

来週にはカッコウの鳴き声も聞かれるかもしれません。

記録種数:22種 記録個体数:108羽(幼鳥含む)
参加者:7名
次回は5月22日午前6時30分からです。
担当:BR平野


posted by ばーりさ at 15:00| みにクル報告(宇都宮)

2021年05月01日

栃木県中央公園調査報告

今日から5月。
清々しい青空です。
公園はシジュウカラやキジバトなどの留鳥に加え夏鳥たちで賑わっていました。

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    (若葉が茂った公園の木々)

今朝は待ちに待った夏鳥たちの鳴き声。
センダイムシクイ2羽、エゾムシクイ1羽、キビタキ1羽、オオルリ1羽。
姿を見られたのはオオルリのみ。それも樹冠の枝を動き回る影?でした。
それでも美しい囀りに参加者の皆さんも満足そうでした。

一方、留鳥たちは子育て中です。
ここ数年、ケヤキの同じ洞に営巣するシジュウカラ。
ヒナがふ化していました。
雌雄でせっせと虫運びです。

2月から巣造りしていたハシボソガラスは抱卵期に失敗したようです。
近くの新しいケヤキの巣で抱卵していました。
南側の住宅地で集めてきたのでしょうか。
たくさんのハンガーが使われていました。

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    (抱卵中のハシボソガラス)

さらにキジバトも巣造りや争いに大忙しです。
地上で枯れ枝を拾っては営巣場所へ飛び立っていきました。
造巣場所は意外に高く、地上20mほどの樹冠の中でした。
今日は見慣れた鳥たちも新鮮に感じられました。

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     (新緑の中で囀るキジバト)

一方、ここ10年ほど公園を営巣地としてきたササゴイたち。
今年は今のところひとつがいのみです。
そのせいか独特の鳴き声も聞こえません。
このあと新たなつがいが飛来するのでしょうか。
気になります。

記録種:24種 記録個体数:95羽 参加者:8名
次回は5月8日6時30分からです。担当:BR平野

posted by ばーりさ at 15:55| みにクル報告(宇都宮)

2021年04月10日

栃木県中央公園調査報告

公園はあっという間に桜が終わり新緑の季節に。
特に今春は木々の芽吹きが早いようです。
ケヤキやカエデ類も緑に覆われていました。

調査開始直後、樹冠から複雑な節回しの囀り声。
マヒワです。
コナラの植栽林の天辺に少なくとも7羽。
忙しげに動き回っては芽吹いたばかりの花芽を突いていました。

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  (コナラの枝先で囀るマヒワの雄)

調査地では20年冬はアトリ科の鳥の外れ年でした。
冬の間まったく記録されなかったマヒワです。
それでも渡去前にその愛らしい姿を見せてくれました。
ただ、20mほどの高さで採食していたため首が痛くなりました。

この時期、冬の間ほとんど記録されなかった鳥たちが公園に戻ってきます。
オナガもそのような鳥のひとつです。
今朝はだみ声で鳴き交わしながら新緑の間を動き回っていました。

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    (コナラの若い葉を覗くオナガ)

公園で営巣するために戻ってきたのでしょう。
少なくとも10羽確認できました。

さらに地上ではムクドリのつがいが歩き回っていました。
公園内では、ムクドリは春から夏に記録される夏鳥型の鳥です。
巣材を探しに来たのかもしれません。

ケヤキの枝先ではヒヨドリの小群が採食していました。
北帰行の休憩中?
5、6羽で騒いでいました。

しかし、一部の鳥たちは多かったものの、やはり全体的に少なめでした。
シメはわずかに1声のみの確認。
メジロもせいぜい2、3羽。
シジュウカラも5羽のみでした。

ここ数日寒気が入ってきたせいで動きが鈍いのでしょうか。
それとも、もう繁殖地へ帰ってしまったのでしょうか。

早ければ来週はキビタキやセンダイムシクイが通過していくかもしれません。
もう少しの辛抱です。


今朝の記録種:22種 記録個体数:111羽
参加者:6名
次回は4月17日午前7時からです。マスク着用でご参加ください。
担当:BR平野








posted by ばーりさ at 12:39| みにクル報告(宇都宮)

2021年01月09日

栃木県立中央公園調査報告

今日は2021年最初の調査日。
指先がかじかむほどの冷え込みです。
寒さのせいでしょうか。
公園のウォーキングの人たちも少なめです。

公園の池の多くは凍結していました。
大池のみ9割の凍結。
カルガモたちが凍結していない水面に集まっていました。
さらに、池の縁にはコサギの佇む姿が。
ここでは2年半ぶりの記録です。
ビル街の塒から飛来したようです。

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    (池の縁にジッと佇むコサギ)

このところの大寒波で県内の山地も真っ白です。
そのせいかシロハラやツグミの姿が増えてきました。

今朝はシロハラは6羽、ツグミ3羽を記録しました。
時折、植込みからシロハラのけたたましい鳴き声が聞こえてきます。
個体数が増えたことから縄張りをめぐって争っているのかもしれません。

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   (散策路の脇の植込みに佇むシロハラ)

一方で、今冬はアオジやカワラヒワ、シメが少ないようです。
例年、3〜4羽が記録されるアオジ。
今冬は、11月上旬に観察されて以来ほとんど記録されていません。

カワラヒワもせいぜい10数羽。
今日はアキニレの植込みにも姿がありませんでした。

このあとシメやカワラヒワは増えてくるのでしょうか。
アトリはどうなのでしょうか?
今後の動向が気になります。

さて、ここに来て栃木県もコロナ感染者が増加しつつあります。
そのため、感染者が減少するまでこの観察会もお休みです。
元気な姿で再会できることを願って解散です。

参加者:8名 記録種数:22種 記録個体数:140羽
担当:BR平野



posted by ばーりさ at 16:36| みにクル報告(宇都宮)