2022年04月30日

日本書紀の鳥 山岸哲・宮澤豊穂 著 京都大学学術出版会

著者の山岸さんから,表記書籍いただきました。ありがとうございました。

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学術選書 104 日本書紀の鳥

山岸哲・宮澤豊穂 著
京都大学学術出版会
四六並製・286頁
ISBN: 9784814004058

日本書紀に出てくる鳥の話題の紹介とそれにまつわる鳥の話題や種の情報などを読むことができます。

きっと,古文の授業でやったのだと思いますが,まじめな生徒ではなかったので,日本書紀というものがあることは知っていましたが,こんなに鳥のことが出てくるの知りませんでしたし,その話題も下ネタというか,下世話なというかそんな話も多いの知りました。鳥の話題の中に日本書紀の話をまじえたら,ちょっと賢そうに聞こえますよね。「賢そう」な人になりたい人はぜひ読んでみてください。また,今の鳥の話題の方も,ぼくは知らなかった情報(昔の論文や応用生態工学系のもの)もあって,よいインプットにもなりました。



posted by ばーりさ at 16:51| 書籍紹介

2022年04月26日

鳴き声聞き取り調査「reveil - Soundcamp 2022」に協力 5/1 5:00-5:30

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4月30日のロンドン時間AM5時から5月1日6時まで,「reveil - Soundcamp 2022」という国際イベントがあります。
このイベントでは,世界中で行なわれているライブ音配信の夜明けの場所を巡って,夜明けの音を聞きます。

何年か前から,バードリサーチでもこのイベントに協力しています。毎朝行なっているバードリサーチの聞き取り調査ですが,それを,世界の人にも見聞きしてもらっています。ま,ぼくはいつも通りに聞き取りをするのですが,黒沢さんがそれを英訳してZOOMで配信します。

今年は,日本時間 5月1日5:00-5:30 秩父での聞き取りです。
普段はチャットソフトを導入しないと,参加できませんが,この日はZOOMで見ることができますので,興味ある方はご覧ください。

また,世界のほかの場所についてもご興味のある方は,上記アドレスからご覧ください。

posted by ばーりさ at 16:15| イベント情報

エゾムシクイちょっと早めかも

この時期,ツミの調査で多摩地域の雑木林をまわっていますが,24日,そして今朝とエゾムシクイの声を聞きました。
このあたりでは,エゾムシクイはゴールデンウィークの鳥と言う印象があるので,ちょっと早めかも,と思い,バードリサーチの野鳥観察データベース「フィールドノート」の自分のデータを集計して見ました。


エゾムシクイ.png
これまでの記録の前後の日とあわせた移動平均をグラフ化したものですが,ゴールデンウィークにピークが来て,その後にも小さなピークがあるようです。

これを見ても24日と,26日に観察されているのは,やや早めかもしれません。

皆さんのところはいかがでしょうか?
また,普段の観察記録をフィールドノートに入れておくと,こんな集計が簡単にできますので,皆さんもぜひお使いください。

posted by ばーりさ at 12:03| 活動報告

2022年04月15日

南は最早,北は遅い? 今年のツバメ渡来状況

4月も半ばとなりましたので,3月末にお知らせしたツバメの状況をアップデートしました。
こんな感じです。

ツバメ2018-22比較.png

中部太平洋側までは,これまでで最も早いレベルの早さでした。
前回の報告では,それより北も「早そうだけどまだまだ情報数が少ないんだよね」とお話ししていましたが,関東や中部日本海側は,4月に入って第2波がきて,東北はその後,記録が増えたこともあり,関東や中部日本海側は早いとも遅いとも言い難い感じになってしまい,東北は遅めという状況が見えてきました。

まだ渡来しきっていない3月下旬から4月初めに寒くなって停滞して,その後暖かくなって再び渡来が増えたので,このようなことになったのではないかと思います。

なお,毎年,こういう寒くなる時期があるのですが,去年や一昨年は,その時期がちょっと遅く,4月初めから中旬の時期だったので,ツバメはその前に渡来してしまったのだと思います。
反面,4月中旬前から暖かくなったので,先日ブログで報告したように,ライブ音の聴き取り調査の森の鳥のさえずりが早くから活発だったり,初認が早かったりするのだと思います。
寒さがぶり返すタイミングによって,種(や地域)によって,初認が早かったり遅かったりするようなのは,集計は難しいですけど,面白いので,なんとかうまくまとめたいと思います。
posted by ばーりさ at 15:59| 活動報告

2022年04月14日

森の鳥の聞き取り調査:初認も早い種が多いようです

森の鳥の聞き取り調査,4月も半ばになり,ここのところ毎日のように何かの初認が聞かれます。
なんとなく,早く初認されているような気がして,ここまでに初認された鳥と例年との比較をしてみました。
今年初認された種についてまとめているので,早い方へのバイアスはかかっているのですが,「まだ記録されないなぁ」というような鳥は思い浮かびませんので,そんなおかしな結果にはなっていないと思います。

初認状況.png

これまでの初認状況を箱ひげ図で示し,今年の初認をで示しました。
メジロとクロツグミは平年並みの初認でしたが,それ以外の種は早いことがわかります。
富士山中湖のセンダイムシクイ,富良野のウグイスとアオジは,これまでで一番早い初認記録でした。

これから続々と夏鳥たちがやって来ますが,その状況にも注目しながら,データをとっていきたいと思います。


posted by ばーりさ at 15:14| 活動報告